基礎マンガで物足りない人向け — 試験で差がつく細かいポイントまで
| 方式 | 制御方法 | 長所 | 短所・注意点 |
|---|---|---|---|
| CAV 定風量単一ダクト |
送風量一定 温度で制御 |
シンプル・信頼性高 設計・施工が容易 |
個別制御不可 部分負荷時の省エネ効果が低い |
| VAV 変風量 |
送風量可変 VAVユニットで絞る |
個別制御◎ 省エネ効果大 インバーター制御で動力削減 |
静圧管理が必要 ダクト設計が複雑 最小風量時の換気量不足に注意 |
| FCU ファンコイルユニット |
各室のコイルで 冷温水を制御 |
個別制御容易 既存建物への適用◎ |
各室に水配管が必要 漏水リスク 換気は別系統が必要 |
| 二重ダクト方式 | 冷風・温風を 混合ボックスで調整 |
個別制御◎ 急激な負荷変動に対応 |
ダクトスペースが2倍必要 エネルギー損失が大きい |
VAVは負荷が小さいときに送風量を絞るが、絞りすぎると室内の換気量が不足する。このため設計上「最小風量」を設定し、それ以下には絞れないようにする。試験では「VAVは風量をゼロにできる」という誤り選択肢が出ることがある。
| 工程 | 機器 | 冷媒の状態変化 | 熱の動き |
|---|---|---|---|
| ① 蒸発 | 蒸発器 | 液体 → 気体(低圧) | 周囲から吸熱→冷却効果 |
| ② 圧縮 | 圧縮機 | 低圧気体 → 高圧気体 | 電力投入で圧縮・昇温 |
| ③ 凝縮 | 凝縮器 | 気体 → 液体(高圧) | 外部へ放熱(冷却塔等で排熱) |
| ④ 膨張 | 膨張弁 | 高圧液体 → 低圧液体 | 減圧・冷却(次の蒸発に備える) |
凝縮温度が高いほど圧縮機の仕事量が増えて効率(COP)が下がる。冷却塔の性能が落ちて凝縮温度が上昇すると、冷凍機の効率が悪化する。逆に冷水温度を高めに設定すると蒸発温度が上がりCOPが向上する。
ヒートポンプは外気温が低いほど大気から熱を汲み上げにくくなりCOPが下がる。真冬の最も寒い日に暖房能力が不足しがちなのはこの理由。「外気温が低いほどCOPが上がる」は誤り。
| 種類 | 容量 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 遠心(ターボ)冷凍機 | 大容量向き | インペラ回転で圧縮。振動少・高効率・大容量 | 小容量に不向き。サージング(不安定振動)に注意。部分負荷効率に注意 |
| 往復動(レシプロ)冷凍機 | 小〜中容量 | ピストンで圧縮。シンプルで信頼性高 | 振動・騒音が大きい。現在はスクロール・スクリューに置換されつつある |
| スクロール冷凍機 | 小〜中容量 | 渦巻き形状で圧縮。振動少・高効率・コンパクト | 容量制御範囲が限られる |
| スクリュー冷凍機 | 中〜大容量 | 雄雌ロータで圧縮。信頼性高・連続運転向き | 油管理が重要 |
| 吸収式冷凍機 | 中〜大容量 | 圧縮機なし・熱で駆動。電力消費が少ない | 冷却水量が多い。腐食管理が重要。詳細は次項 |
一般的なビル用は二重効用型(高温再生器と低温再生器を持つ)でCOPが高い(約1.2程度)。一重効用型は廃熱・低温熱源利用向け(COPは約0.7程度)。「吸収式のCOPは必ず1以上」は誤り(一重効用は1未満)。
| 種類 | 熱源 | 特徴 |
|---|---|---|
| 空冷ヒートポンプ | 外気 | 設備シンプル・設置容易。外気温に依存してCOPが変動。寒冷地では能力低下 |
| 水冷ヒートポンプ | 冷却水・河川水・地下水 | 熱交換効率が高くCOPが安定。冷却塔・水源が必要 |
| 地中熱ヒートポンプ | 地中熱 | 年間を通じて安定したCOP。初期コスト高。ボーリング工事が必要 |
| 項目 | 氷蓄熱 | 水蓄熱 |
|---|---|---|
| 蓄熱原理 | 融解潜熱(約335kJ/kg) | 顕熱(水の比熱×温度差) |
| 蓄熱槽サイズ | 小さくて済む | 大きくなる |
| 冷凍機の運転条件 | 製氷のため蒸発温度が低い(−10℃程度)→COP低下 | 通常運転のCOPを維持しやすい |
| 主なメリット | ピーク電力削減・夜間電力活用・タンク小 | 設備シンプル・冷凍機の効率維持 |
氷蓄熱では夜間に−10℃程度まで冷やして製氷するため、冷凍機の蒸発温度が通常より低くなりCOPが低下する。「氷蓄熱は冷凍機の効率が向上する」は誤り。省エネ効果は主に夜間の割安電力活用とピーク電力削減によるものであって、冷凍効率の向上ではない。
| 種類 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 開放型冷却塔 | 冷却水が大気と直接接触。冷却効率高い・コスト低 | 水質汚染リスク高。レジオネラ菌対策必須。ブロー管理重要 |
| 密閉型冷却塔 | コイル内の冷却水と大気が間接接触。水質管理容易 | 開放型より冷却効率がやや低い。設備費高 |