補習シリーズ最終回 — 環境規制・省エネ計算・自動制御まで完全制覇
ODP(オゾン破壊係数):オゾン層への影響度。R11を1として相対評価。塩素・臭素を含む冷媒が問題。HFCはODP=0。
GWP(地球温暖化係数):温暖化への影響度。CO₂を1として相対評価。HFCはODPゼロだがGWPが非常に高い。「ODPゼロなら環境にやさしい」は誤り。
| 項目 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 対象機器 | 第一種特定製品(業務用エアコン・業務用冷凍冷蔵機器) | 家庭用エアコンは対象外 |
| 簡易点検 | 3ヶ月に1回(使用者が実施) | 目視確認・異常の有無を記録 |
| 定期点検(小) | 圧縮機出力7.5kW以上50kW未満→3年に1回 | 有資格者(第一種フロン取扱技術者等)が実施 |
| 定期点検(大) | 圧縮機出力50kW以上→1年に1回 | 有資格者が実施。記録・保存義務 |
| 冷媒充填 | 第一種フロン類充填回収業者が実施 | 無資格者による充填は禁止 |
| 機器廃棄時 | フロン類の回収が義務 | 回収せずに廃棄は違法 |
| システム | 正式名称 | 役割 |
|---|---|---|
| BAS | Building Automation System | 空調・照明・防災設備などを自動制御する。設定値通りに機器を動かす「制御」が主目的 |
| BEMS | Building Energy Management System | エネルギー使用量を計測・分析・最適化する。BASのデータを活用して省エネを図る「管理」が主目的 |
| FEMS | Factory Energy Management System | 工場版のEMS。製造プロセスのエネルギー管理 |
| HEMS | Home Energy Management System | 家庭版のEMS。太陽光・蓄電池・家電の統合管理 |
BEMSの主な機能:①エネルギー使用量の見える化(用途別・時間帯別)②デマンド制御(最大需要電力の抑制)③最適起動停止制御(空調の運転開始・停止時刻の自動最適化)④異常検知(通常より消費が多い機器を検出)。
| 動作 | 概要 | 特徴・問題点 |
|---|---|---|
| P(比例)動作 | 偏差に比例した操作量を出力 | オフセット(定常偏差)が残る。応答は速い。単独では目標値に完全一致しない |
| I(積分)動作 | 偏差を積分して累積偏差に比例した操作量を追加 | オフセットを解消できる。ただし応答が遅れハンチング(振動)を起こしやすい |
| D(微分)動作 | 偏差の変化速度に比例した操作量を追加 | 急激な変化に素早く対応。ノイズに敏感なため単独では使用しない |
| PID(組み合わせ) | P+I+Dの組み合わせ | 最もよく使われる制御方式。空調の温度・湿度制御に標準的に採用 |
オン・オフ制御は最もシンプルだが、目標値付近でオン・オフを繰り返すハンチングが発生しやすい。精密な温湿度管理が必要な空調にはPID制御が必須。「オン・オフ制御は高精度な制御に最適」は誤り。
| 空気の変化 | 絶対湿度 | 相対湿度 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 加熱(温度↑) | 変化なし | 低下 | 飽和水蒸気量↑→相対湿度↓ |
| 冷却(温度↓) | 変化なし(露点以上の場合) | 上昇 | 露点以下では結露→絶対湿度も低下 |
| 加湿(水分添加) | 増加 | 上昇 | 水分量が増える |
| 除湿(冷却除湿) | 低下 | 制御可能 | 冷却→結露→水分除去→再加熱 |