💧 給排水設備 補習シリーズ:
💧 給排水設備 補習マンガ — 第1回 / 全3回

給水方式・受水槽・
給湯設備
深掘り解説

基礎マンガで物足りない人向け — 試験で差がつく細かいポイントまで

直結増圧方式の停電問題 受水槽の6面点検 有効容量の計算 レジオネラ菌の繁殖温度 膨張タンクの比較 給湯温度管理
01給水方式の詳細比較
02受水槽の設計・管理基準
03給水圧力と水撃作用
04給湯方式の種類
05レジオネラ菌対策の詳細
06膨張タンクの種類
07クロスコネクション防止
08給水管の材料と腐食
01
SECTION 01
給水方式の詳細比較深掘り
🚰
WATER SUPPLY LAB
スパナ軍曹
スパナ
軍曹
🔧 スパナ軍曹直結増圧方式が停電で断水する理由を正確に説明できるか!!
😰 パイプ訓練生増圧ポンプが止まるから……ですよね?
🔧 スパナ軍曹正解だ!受水槽がないから水の貯留がゼロ!ポンプが止まると即断水だ!高置水槽方式は槽内の水が残るからしばらく給水できるぞ!!
🚰 給水方式の詳細比較
方式停電時水質汚染リスク維持管理適用
直結直圧水道圧で給水継続最小(水道直結)容易低層・小規模
直結増圧即断水(ポンプ停止)小(受水槽なし)ポンプ管理中高層
高置水槽水槽残量分は給水可中(水槽管理が必要)水槽・ポンプ管理高層ビル
加圧給水ポンプ断水(ポンプ停止)中(受水槽あり)受水槽・ポンプ管理中規模
🔴 深掘りポイント:直結給水方式の拡大

近年、水質管理の観点から受水槽を持たない直結方式の普及が推進されている。ただし配水管の水圧が十分でない地域・高層ビルでは直結直圧は使えないため直結増圧が採用される。「直結方式は水質上不利」は誤り。むしろ受水槽の水質汚染リスクがなく有利。

「高置水槽方式は停電時に給水できない」→ 誤り。高置水槽に貯留した水を重力で給水できるため、停電時でもタンクが空になるまで給水可能。
02
SECTION 02
受水槽の設計・管理基準の詳細深掘り
🏗️
TANK INSPECTION
パイプ訓練生
パイプ
訓練生
😰 パイプ訓練生6面点検って受水槽の6面全部を点検するってことですか?
スパナ軍曹
スパナ
軍曹
🔧 スパナ軍曹正解だ!底面・4側面・天井面の全6面を点検できる空間が必要だ!だから底部をスラブと兼用したり壁に密着させてはいけないぞ!!
🏗️ 受水槽の設計・管理基準
項目基準・内容注意点
有効容量の目安1日使用水量の1/2程度「2倍」は誤り。大きすぎると水が滞留して水質悪化
6面点検スペース底面・側面×4・天井面すべてに点検空間が必要底部をスラブと兼用・壁との間隔ゼロは禁止
保守点検スペース上部:60cm以上、側面:60cm以上底面:60cm以上確保が必要
上部への設備設置禁止(配管・ダクト・電気設備等)汚染・漏水リスクのため水槽上部への設置は厳禁
簡易専用水道の清掃年1回以上「年2回」は誤り。有効容量10m³超が対象
定期検査年1回(登録検査機関)
🔴 深掘りポイント:有効容量の「1/2」の根拠

1日使用水量の1/2を有効容量とする理由:水道から1日かけて補給しながら使用するため、最大でも半日分あれば補充が追いつく設計になっている。大きすぎると水の滞留時間が長くなり塩素が消費されて水質が悪化するため、「大きければ大きいほどよい」は誤り。

「受水槽の底部は建物の基礎スラブと兼用できる」→ 誤り。6面点検のため底面にも60cm以上の空間が必要。スラブ兼用は禁止。
03
SECTION 03
給水圧力と水撃作用(ウォーターハンマー)深掘り
💥
PRESSURE CONTROL
スパナ軍曹
スパナ
軍曹
🔧 スパナ軍曹ウォーターハンマーを防止するために弁をゆっくり閉める以外に何の対策があるか!!
😰 パイプ訓練生配管に空気を入れる……エアチャンバー……ですか?
🔧 スパナ軍曹よく知っとるな!エアチャンバーや水撃防止器の設置が有効だ!空気のクッション効果で衝撃を吸収するぞ!
💥 水撃作用の原因と対策
💥水撃作用(ウォーターハンマー):弁を急閉鎖したとき水流が急停止し、慣性で管壁に衝撃を与える現象。「ドン」という音が発生する。
🛡️対策:①弁をゆっくり閉めるエアチャンバー・水撃防止器の設置③配管内流速を抑える(一般的に2m/s以下が目安)
📏給水圧力の適正範囲:器具の最低必要圧力(トイレ洗浄弁は0.07MPa以上)を確保しつつ、高すぎる圧力は0.3MPa以下に減圧弁で調整する。
「水撃作用はポンプの起動時にのみ発生する」→ 誤り。ポンプの急停止・弁の急閉鎖・急開放などでも発生する。
04
SECTION 04
給湯方式の種類と特徴深掘り
♨️
HOT WATER SYSTEM
スパナ軍曹
スパナ
軍曹
🔧 スパナ軍曹中央式給湯と局所式給湯の最大の違いは何だ!!
😰 パイプ訓練生まとめて温めるか個別に温めるか……ですか?
🔧 スパナ軍曹それだけでなく湯待ち時間の問題があるぞ!中央式は配管が長くなると出始めに冷水が出る!だから返湯管(循環配管)が必要なんだ!!
♨️ 給湯方式の詳細比較
方式特徴注意点
中央式給湯機械室で集中加熱・配管で各所に供給配管が長いと湯待ちが発生返湯管(循環)が必要。熱損失あり
局所式給湯使用箇所近くで加熱(瞬間湯沸器等)湯待ちなし。設備が分散して管理は複雑になる
貯湯式タンクに湯を貯留して供給タンクの温度管理(60℃以上維持)が重要
瞬間式使用時のみ加熱。タンク不要大流量には対応しにくい場合あり
「中央式給湯では返湯管(循環配管)は不要である」→ 誤り。配管内の湯を常時循環させる返湯管が必要。ないと使用開始時に冷水が出る。
05
SECTION 05
レジオネラ菌対策の詳細深掘り
🦠
LEGIONELLA LAB
スパナ軍曹
スパナ
軍曹
🔧 スパナ軍曹レジオネラ菌が最も繁殖しやすい温度は何度か!また給湯末端温度は何度以上が必要か!!
😰 パイプ訓練生繁殖は37℃付近……給湯末端は55℃以上……ですか?
🔧 スパナ軍曹完璧だ!貯湯槽は60℃以上、末端給湯温度は55℃以上が基本だ!この温度差が重要だぞ!
🦠 レジオネラ菌対策の数値と対策
項目数値・内容
最も繁殖する温度20〜50℃(特に37℃付近が最大)
死滅温度60℃以上で死滅
貯湯槽の管理温度60℃以上に維持
末端給湯温度55℃以上に維持(配管の熱損失を考慮)
冷却塔のリスク開放型冷却塔の水がエアロゾル化→吸入で感染。定期的な水質検査・消毒が必要
シャワーのリスク水のエアロゾルを吸入するリスクが高い。長期不使用後は注意
🔴 深掘りポイント:デッドレグ(行き止まり配管)

デッドレグとは配管の行き止まり部分で、湯が流れずに20〜50℃の滞留水が生じやすい。レジオネラ菌の温床になる。設計時はデッドレグをなくすか定期的なフラッシング(強制流水)で管理する必要がある。

「60℃以上でレジオネラ菌が最も繁殖する」→ 誤り。60℃以上では死滅する。繁殖は20〜50℃(特に37℃付近)。
06
SECTION 06
膨張タンクの種類と役割深掘り
🔴
EXPANSION TANK
スパナ軍曹
スパナ
軍曹
🔧 スパナ軍曹開放型と密閉型膨張タンクの最大の違いを答えろ!!
😰 パイプ訓練生開放型は大気に開放されていて……密閉型は密閉されていて設置位置の制約が少ない……ですか?
🔧 スパナ軍曹正解だ!開放型は最高部への設置が必要だが密閉型はどこにでも設置できる!現代の給湯設備では密閉型が主流だぞ!
🔴 膨張タンクの種類比較
種類特徴設置位置水質
開放型膨張タンク大気に開放。水位変化で膨張を吸収系統の最高部に設置必須外気と接触→水質汚染・腐食リスクあり
密閉型膨張タンク内部に封入ガス(窒素等)で圧力吸収位置の制約なし(どこでも設置可)外気と遮断→水質汚染リスク低
💡膨張タンクの役割:温度上昇で膨張した水の体積増加を吸収し、配管内の圧力上昇を防ぐこと。給湯設備には必須の機器。
「密閉型膨張タンクは系統の最高部に設置しなければならない」→ 誤り。密閉型は設置位置の制約がない。最高部への設置が必要なのは開放型。
07
SECTION 07
クロスコネクション防止の詳細深掘り
🚫
CROSS CONNECTION
スパナ軍曹
スパナ
軍曹
🔧 スパナ軍曹バキュームブレーカーはどんな状況で使う器具か説明してみろ!!
😰 パイプ訓練生逆流防止……のための器具ですか?
🔧 スパナ軍曹正解!配管内が負圧になったとき大気を導入して逆サイホン現象を防止するぞ!トイレの洗浄弁や医療器具の給水に使われる!!
🚫 クロスコネクション防止と逆流防止
🚫クロスコネクション:飲料水配管と汚水・雑用水・その他の配管が直接接続されること。建築基準法で禁止。
💧吐水口空間:給水栓の吐水口と越流面(水がオーバーフローするライン)との間に設ける空間。逆サイホンによる汚水の逆流を防ぐ。
🌬️バキュームブレーカー:配管内が負圧になったとき自動的に大気を導入して逆サイホン現象を防止する器具。
↩️逆止弁(チェックバルブ):逆流防止専用の弁。ポンプ吐出側・給湯配管など逆流が問題になる箇所に設置。
「吐水口空間を設けない給水栓でも逆流は起きない」→ 誤り。配管内が負圧になると逆サイホン現象が起こり汚水が逆流する可能性がある。吐水口空間は必須。
08
SECTION 08
給水管の材料と腐食対策深掘り
🔩
PIPE MATERIAL LAB
スパナ軍曹
スパナ
軍曹
🔧 スパナ軍曹異種金属を接続するとなぜ腐食が促進されるか原理を説明できるか!!
😰 パイプ訓練生電池みたいな反応が起きる……電食……ですか?
🔧 スパナ軍曹正解だ!ガルバニック腐食(電食)だ!イオン化傾向の違う金属を接触させると電位差が生じて卑な金属が腐食するぞ!絶縁継手で防止する!
🔩 給水管の材料特性と腐食対策
材料特徴注意点
硬質塩化ビニル管(VP)軽量・耐食性◎・安価高温に弱い(60℃以上で変形)。給湯には不可
耐熱塩化ビニル管(HTVP)給湯配管に使用可能一般VPとの識別が重要
ステンレス管耐食性・耐熱性・衛生性◎コスト高。給水・給湯ともに使用可
銅管給湯に適す。殺菌作用あり軟水・酸性水で孔食(ピンホール)が発生しやすい
亜鉛めっき鋼管かつての主流経年で亜鉛が溶出・赤水が発生する可能性あり。新設には不適
「銅管はあらゆる水質条件で腐食しない」→ 誤り。軟水・酸性水条件では孔食が発生しやすい。水質に応じた材料選定が必要。
💧 第1回 全8テーマ制覇!!
次は第2回:排水・トラップ・通気設備 封水破壊の4種類・各種通気管の適用・排水勾配を深掘り解説
理解したら演習問題で確認しよう

給排水衛生設備の演習問題で知識を定着させろ。

📝 給排水設備 演習問題を解く 🎯 総合確認問題