封水破壊の4種類・通気管の使い分け・排水勾配の計算まで徹底解説
| 種類 | 特徴 | 適用・注意点 |
|---|---|---|
| Sトラップ | S字形。床排水に使用 | 自己サイホン作用が起きやすい。縦管直結では使用注意 |
| Pトラップ | P字形。壁排水に使用 | Sトラップより自己サイホン作用が起きにくい。洗面器・手洗い器に多用 |
| Uトラップ | U字形。管トラップ | 排水抵抗が大きい。排水管の途中には使用しない |
| わんトラップ | ドーム型カップ。床排水口 | カップを取り外すと封水がなくなるため点検時に注意 |
| ドラムトラップ | 大容量。封水が安定 | 封水が安定しているが汚泥が堆積しやすい |
| 種類 | 原因 | メカニズム | 封水量 |
|---|---|---|---|
| 自己サイホン作用 | 器具自身の排水 | 排水時にトラップ自身がサイホン管となり封水を引き込む。排水量が多いSトラップで発生しやすい | 減少 |
| 誘導サイホン作用 (他のサイホン) |
他の器具の排水 | 近くの器具が大量排水→排水管内が負圧になる→封水が排水側に引き込まれる | 減少 |
| 跳ね出し作用 | 排水立て管内の 正圧 |
排水立て管内の正圧が器具側に伝わり封水を器具方向に押し出す | 減少(「増加」は誤り) |
| 蒸発 | 長期間不使用 | 封水が蒸発して徐々に減少する。夏季・乾燥時期に特に発生しやすい | 減少 |
通気管を設けると排水管内の圧力変動が緩和される。負圧になりそうなとき外気を引き込み、正圧になりそうなとき外部に逃がすことで、誘導サイホン作用と跳ね出し作用を防止できる。蒸発対策には通気管は無効なため定期的な補水(水流し)が必要。
| 種類 | 概要 | 使い分け・ポイント |
|---|---|---|
| 各個通気管 | 器具ごとに通気管を設ける | 最も確実。コストは高い。医療施設・重要箇所に推奨 |
| ループ通気管 | 最上流器具の排水管から通気立て管へ接続 | 複数器具をまとめて保護。コスト削減できる。ただし最下流は保護されない場合あり |
| 逃げ通気管 | 器具トラップ直後の排水管に接続 | 自己サイホン作用の防止に効果的。Sトラップに多用 |
| 伸頂通気管 | 排水立て管の頂部をそのまま延長して大気開放 | 排水立て管と一体。別の独立した立て管ではない |
| 通気立て管 | 排水立て管と並行に設ける独立した通気専用立て管 | 高層建物で必要。各階の排水横枝管と接続 |
| 項目 | 基準値 | 引っかけ値 |
|---|---|---|
| 屋根面からの立上げ高さ | 200mm以上 | 「100mm」は誤り |
| 窓・換気口・出入口等からの離隔 | 600mm以上 | 「300mm」は誤り |
| 通気管の屋外開口部への保護 | 虫・鳥の侵入防止のため金属製網等を設置 | 網なしは不可 |
| 通気管と排水横管の接続高さ | 排水横管の管頂から垂直距離150mm以上の位置で接続 | 管底からではない |
通気管を排水横管に接続する場合、管内の汚水が通気管に流入しないよう排水横管の管頂から垂直距離150mm以上上方の位置で接続する必要がある。管底や側面から接続すると排水が通気管に流れ込んで機能しなくなる。
| 管径 | 勾配の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 50mm | 1/50(最低勾配) | 洗面器・手洗い器など小流量 |
| 75mm | 1/100 | 大便器(タンク式)等 |
| 100mm | 1/100〜1/200 | 大便器(洗浄弁式)等 |
| 150mm以上 | 1/200程度 | 排水横主管など大口径 |
勾配が急すぎると水だけが先に流れてしまい固形物が管内に残留(洗い流されない)する「固形物の置き去り現象」が発生する。勾配は適切な範囲に保つことが重要で「急勾配ほどよい」は誤り。
| 材料 | 特徴 | 適用・注意点 |
|---|---|---|
| 硬質塩化ビニル管(VP) | 軽量・耐食性◎・安価 | 60℃以上の高温排水には不可。一般排水に使用 |
| 耐熱塩化ビニル管(HTVP) | 高温排水に対応(約90℃まで) | 厨房・給湯器排水に使用。色が赤色で識別可能 |
| 耐火二層管 | 合成樹脂管の外側に繊維モルタルを被覆 | 防火区画の貫通部に使用可能。火災時も一定時間耐える |
| 鋳鉄管(排水用) | 高温・高圧に強い。防音性高 | 高温排水・振動の多い場所に適す。重量大 |
| 種類 | 内容 | 処理方法 |
|---|---|---|
| 汚水 | 大便器・小便器からの排水 | 公共下水道(合流式または分流式の汚水管)へ |
| 雑排水 | 洗面器・台所・浴槽からの排水 | 汚水と同様。合流処理可能 |
| 雨水 | 屋根・敷地への降雨 | 屋内での汚水管との合流禁止。浸透・貯留・公共雨水管へ |
| 特殊排水 | 工場排水・医療排水等 | 基準超過の場合は除害施設で前処理が必要 |